今日は、精霊(しょうりょう)の日。
柿本人麻呂、和泉式部、小野小町の3人の忌日がこの日であると伝えられていますが、さだかではありません。
大切なのは、ご先祖さまに感謝すること。
春分の日をはさんだ3日をふくむ、7日間で仏さまを拝むと極楽浄土へ行けるといわれたそうです。
春分の日は昼と夜の長さがほとんど同じで、太陽が真西に沈みます。仏教では、西にあの世が存在する場所。あの世と最も距離が近くなる日といわれてました。
なかなか、お墓参りにいくのは難しいかたもいると思いますが、感謝することはできますよね。
ご先祖さまがいなければ、私は存在しなかった。
感謝するためにも、今までで幸せだったこと。思い出してみましょう。
故郷
幼いころに行った、親が生まれた場所の記憶。
ひとつは海。もうひとつは山。
あまり建物は、なかったけれど。自然は、たくさんありました。
庭にイチジクや、柿がなっていたり。朝にわとりが鳴く。
海水浴にいったり、裏山へ虫とりへ。夜はホタルや、花火がきれいでした。
親戚のひとと会うのも楽しかった。買い物には、とても広いスーパーへ行き、食べ物は何でもおいしかった。
都会で生まれ、育ったけれど。そんな暮らしもできて、幸せでした。
親と離れてからは、自然といかなくなってしまいましたが。
こうやって、何十年前のことも思い出せる力。本当にうれしいです。
そして、そんな体験をさせてくれてありがとう。
記憶
そんな楽しかった思い出をふりかえり、ふと気がついたこと。
自分がいま、大切にしている場所と似ている。
電車に乗って、お弁当たべる。
自然を楽しむ。
美味しいものをいただく。
仏様を拝む。
大切なひとと再会する。
そうか。自分なりの故郷を、いつの間にかつくっていたことに気づきました。
いつも身のまわりに、便利なものはたくさんあるけれど、それと幸せの大きさは同じではない。
心をまんなかに、「じわ~っと」あたたまるものを求めているらしい。
みなさんも、そうなのかな。旅先は、故郷にしたい場所なのでしょうか。住みたい場所。
今いちばん行きたい場所は、どこですか。食べたいものは?会いたいひとは?
それは、なぜだろう。何を求めているのでしょうか。
自分の好きなもの。心地よいものに気がつくかもしれません。
自分なりの価値観。大切にしましょうね。
でも、離れてから気がつく幸せにも注意です。当たり前のようになっていた、そのありがたみを。
ながく連れ添った恋人のように。