その春に、はじめて桜が咲くころ。新暦では3月25日から3月29日ころまで。
先日22日、福岡に続いて東京で、過去2番目のはやさで桜が満開になりました。
緊急事態宣言、解除早々です。
桜も、ひとと同様に早くみんなと笑いたかったようですね。
以前にも書きましたが、「笑う」とは咲くことを意味します。
今は、花見と言えばソメイヨシノ。江戸時代の末期、染井村(現在の豊島区駒込)の植木屋が、「大島桜」と「江戸彼岸桜」を交配してつくりました。「吉野」は桜の名所からきています。
寿命が60年と、人間の平均寿命より短いそうです。ご存じでしたか。
花見の歴史をさかのぼると、庶民でも花見ができる場所を作ったのは、8代将軍の吉宗。1720年に浅草(墨田川堤)や飛鳥山に、たくさんの桜を植えました。
このほかにも農村に桜の名所をつくり、花見客による収入を増加させることがきっかけになっているようです。
さらにさかのぼり、奈良時代。まだ、花見とは梅をさし、桜が主流ではなかったころ。
桜が咲くことは「神様が山から下りてきた証」とされ、皆で集まり、お酒や食べ物をお供えしました。田植えの時期も、開花の時期で決めていまたようです。
桜は、咲いてくれたことに感謝をする存在でした。
この状況ですので、収入に貢献するための花見。ではなく、散歩などしながら桜の開花に感謝する。
古き良き文化を思い出しながら、そんな桜の楽しみかたも良いかもしれません。
桜色
桜もち。サクラエビ。
春は桜色のものを店頭などで、よく見かけます。
ピンクとは違う。
ピンクの商品にはあまり惹かれないけれど。桜色のものには惹かれることがある。
なぜだろう。やはり何かの訪れを感じさせてくれるからでしょうか。
生まれ変わりを信じているわけではありませんが、魂が揺さぶられるような何かを感じます。
みなさんも、桜が好きですよね。嫌いなひとは、いるのだろうか。そう思ってしまうくらい。
入学式とか、ワクワクした思い出。お花見で、家族や友達とワイワイした思い出。
そんな楽しい思い出とともに、桜は咲いていたからかもしれませんね。
そして、あっという間に散ってしまう。桜吹雪はキレイだけれど。
強風の日のあと、桜の木を見たときに。花が少なくなり、地面にたくさんの花びらを見たとき。
ちょっと悲しい気持ちになります。
もしも、桜の木の下に、川とかが流れていたら。
桜の花びらでできた、じゅうたんのようでキレイな風景がみれる場所もあるけれど。
今年も、キレイに咲いてくれてありがとう。
そう心で語りかけながら、今年も桜をみれたことに、今は感謝しようと思う。
葉桜
あっという間に、桜の木は緑色に変わる。
そこに桜の木があることを、みんなが忘れてしまうくらい。他の木とともに、景色の一部となってしまう。
桜の木は、たしかに目の前にあるのに。
誰も、見向きもしなくなる。また、桜の花が咲く季節までは。
でも桜は、何もいわない。何も求めない。
ひともきっと、同じようなことがある。
何かをきっかけに、すごく注目されたのに。気がつくと、誰も見向きしなくなる。
見てくれる人が激減するというほうが、正しいかもしれない。
その時、去っていったひとに悲観するのではなく。
少しでも興味をもってくれてありがとう。引き続き、気にかけてくれているひとには、今までよりも感謝の気持ちを伝えよう。
そんな気持ちで過ごせていけたらいいと思う。
注目されることは、目的ではない。
自分が、自分らしくあることが大切です。
それに興味をもってくれた人がいたのなら感謝する。
ひとは毎年。春に咲けるわけではないけれど。
自分次第で、いつでも開花することはできるから。
それをひとに求めるのではなく。
少しでも、自分らしく咲けるよう。そこに集中しようと思う。