半夏生ず

半夏生ず(はんげしょうず)。夏至の末侯。新暦で7月1日から7月6日ころまで。

半夏とは、「カラスビシャク」という、サトイモの一種である植物が生えはじめるころ。田植えを終わらせる目印ともいわれています。

カラズビシャクは、役にたたないという意味から「カラスがつかう柄杓(ひしゃく)」という見立てで名づけられたそう。抜き取っても根茎は地下に残るため、根絶は困難で、畑の害草として知られています。

一生懸命そだてようと、買った植物は、あっうという間に枯れてしまうことがあるのに。育てる気がない、雑草は抜いても、次々と生えてきて、あっという間に成長する。

その違いは何でしょうか。

その姿を見て、人生で大切なことを思い出します。

雑草。実は、雑草という名の植物はなく、ひとがそう決めつけているだけ。

何かの邪魔になったり、役に立たないことから。

大切に育てよう。きれいな花を咲かせてほしいと手をかける。薬や、栄養なども与えているはずなのに枯れてしまうものがある。

人も、だれかが大切に育てようと甘やかしているものほど。ちょっとしたことで、輝きを失ってしまうことがある。

今まで、与えられてきたせいか、自分だけでキレイに咲くには、どうしたらいいか分からないのかもしれない。

でも、雑草のように。生きることに一生懸命。誰かのためではなく、自分が生きるために。何にも頼ることなく成長する姿から元気をもらう。

その草は、役にたたないかもしれないけれど。勇気をあたえるという意味では、大切な存在。

人間は、植物とは違うから。

雑草のように生まれ、過ごしてきても。枯れずに、生きることや自分がやれることに集中し生きていけば、誰かの大切な存在に生まれ変わることができる。

立派な花を咲かせることができる。

人間だから。別の存在に進化することができる。

無理せず。あせらず、小さなことからコツコツと。

誰かが、気づいたとき。あっという間に成長している雑草のように。

誰が見ていなくても。見てくれなくても。

成長し続けているのは、自分がよく分かっている。

読書や、学び。あらゆる経験。

何も、無駄なものなんてないから。

自分を信じて、生きてみる。

何年後のことなんて、だれも分からないけれど。

今日できることなら、分かることもある。

その積み重ねを大切に。

アスファルトがあっても。雨にうたれても、元気にのびのびと成長している雑草を見て。

今日、元気に生きていることに感謝します。よく今日まで、生きてきた。

まだ生きているから、私にはできることがたくさんある。

そう、教えてくれている気がした。

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