今日から、芒種です。稲や、麦など穂のでる種をまく季節。苗の穂先にある針のような突起を芒(のぎ)というそうです。
七十二侯。芒種の初侯は「蟷螂(かまきり)生ず」。その字のとおり、カマキリが生まれる季節です。新暦では6月5日から6月9日ころまで。
カマキリは、苗を傷つけずに害虫を食べてくれます。見た目は怖いと思われそうですが、おいしいお米や、麦を育てるため強い味方です。
ある日、歩道のまんなかにいるカマキリを見ました。
踏みつぶされないか心配でしたが、大丈夫だったようです。
あのカマキリは、どうなったのかな。
むかしは、駄菓子屋で「ムシとりあみ」と、「虫かご」が売っていましたが。
今は、それを持った半袖、半ズボンの少年も見なくなりました。
変わってほしくないものの存在にも、ふと気がついた瞬間でした。
今は、いろいろと便利ですが、いい時代に生まれて良かったと、昭和をなつかしく思います。
人情
先日テレビで、西武遊園地がリニューアルオープンしたと特集されていました。
昭和30年代。どこか懐かしい風景。
商店街を通ると、あちらこちらから、「いらっしゃい。いらっしゃい」と声がする。
今でいう客引きとは違い、活気があり、心地よい。
喫茶店などにはいると、店員さんが気さくに声をかけてくれる。
これもまた現代で感じる、あつかましさとは違う、人間味のようなもの。
また、その店に行きたくなる気持ちが生まれる。
相手に対する心があるから。見ず知らずのひと同士でも、自然と会話ができた時代。
その時代のひとになりきるため、劇団のように練習がされていた。
むかしは、当たり前。ふつうの人が、やっていたことを。今は練習しないと出来なくなっている。
コミュニケーションがとれない。うまく会話が、はずまない。
自分を良く見せようとする力が強くなり、相手を喜ばせる力は弱くなっているようです。
地域や、環境によっても違うけれど。
地元で当たり前だったのに、都会にでると出来なくなることも。
優しさを悪用しようとする人がいるから。
とても残念なことですが。
もし、あなたが心優しいひとであれば、それは立派な強みであること。
他にも、同じ気持ちをもった人が、たくさんいることを忘れないでほしいと思います。
今は、人との距離をとらなくてはいけない分、心の距離までひらいてしまっていると感じることがあります。
だから、その気持ちは、これからきっと大切になるはず。まわりに流されて、変わらないでほしいもの。
似たような考えの人と出会えたとき、それに気がつき、幸せを感じる日は突然やってきます。
同じ気持ちをもった同士が、うまく引きあえますように。
遊園地や、テーマパークで感じる優しさは、日本人が本来もっている姿であることを願って。