「寒蝉鳴く(ひぐらしなく)」
立秋の次候。新暦では、8月12日から8月16日ごろまで。
6月頃から鳴いているセミではありますが、その鳴き声は秋の訪れを感じさせてくれます。
この時期には月遅れの盆で、終戦記念日の8月15日。
さらには8月16日におこなわれる、京都の「五山の送り火」が有名。
灯篭流しをするところも。
迎え火や送り火の代わりとなる「ほおずき」を見かけるのも今ごろですね。
たくさんのひとが、さまざまな想いをこめる時。
私も、お盆で親の故郷に帰るのは、この時期でした。
学生のころまで、毎年たのしみにしていたイベント。
夏休み最大の思い出。
お盆だとか、お墓参りは興味なく。それらは、おまけのような感じでした。
親戚のひとと再会できる。
美味しいものを食べて、いつもとは違う場所で遊べることが嬉しかった。
なかでも海水浴。
日本海の海は、とてもきれいで。
ひとも少なく。日焼けするのも好きでした。
色白なので。いつも赤くなり。
風呂に入れず、服を着るのも大変になるけれど。
日焼けして、夏休み明けの学校にいくのは、自分にとって「楽しかった夏休みの証」でした。
今は、大切な人を多く失い。お墓参りの大切さがよく分かるようになりました。
亡くなってしまった「あの人」を思い出す日。会話をする日。
涙が出そうになるのは、心のなかで再会できた証なのかもしれません。
成人になってからは、迷惑をかけるのが申し訳なくて、パッタリと行かなくなってしまった。
あんなに大好きな場所だったのに。
田舎で、車がなくては移動が難しいし。運転をしてくれていた叔母さんも、高齢だったので。
今なら、どうにかして行けるけれど。
もう、その大切な叔母さんは、この世にいない。
もっと話したかった。感謝の気持ちを伝えたり、美味しいものを食べさせたかった。
こんなに成長したんだよ。そう知らせるために。
出会いが増えるほど。失うものも増える。
費やせる時間は、どんどん少なくなってゆく。
今、自分は何に時間をつかうべきか。
今、何にお金をつかうべきか。
それを考える時間、つくるだけでも違うから。
失ったものを後悔することがないように。
出会えたことに感謝して。お盆を迎えることができるよう。
今しかできないことを大切に。
相手を想ってできる行動も、大切に過ごしてほしい。
旅行と、お墓参り。
見た目はよく似ていても、その人のなかにある気持ちは全く違うもの。
自分は旅行などガマンしているなかで。キャリーカートひいている人たちをよく見かけるけれど。
あのひとたちには、あの人たちなりの大切な想いをもって行動しているのだろう。きっと。
決して見た目では判断しないよう。
ひとのこころの中身をみて、行動できるひとでありたいと思います。