今日は、清水トンネル貫通記念日です。
清水トンネルとは、新潟県と群馬の間にあるトンネル。
1929(昭和4)年に、およそ7年という長い時間をかけてトンネルが貫通。
当時、トンネルの長さとしては東洋一。世界でも9番目に長かったそうです。
このおかげで、人が移動に要する時間も、大幅に短縮されたことはいうまでもなく。上野から新潟では片道4時間も短くなったそうです。
ちなみに、川端康成の小説「雪国」の冒頭に出てくるトンネルも、この清水トンネルを指すと言われています。
もちろん工事は簡単なものではなく、多くの犠牲者も出ました。
トンネルのなかは、現代にとって。外の景色を楽しむこともできず、時に携帯電話の電波が通じないなど、不便さも感じる存在だったかもしれませんが。
このような努力があったからこそ、与えられている時間や体験に感謝すべき場所とも言えませんか。
今は、車両も進化して。あっという間に駆け抜けてしまうトンネルですが。その距離を掘るのにどれだけの時間をかけたか。
時間だけでなく、生命の危機とも隣り合わせだった状況で。
私の記憶では、まだこのトンネルを通り抜けたことはないのですが。きっと、その時にはスマートフォンなど、さわれないと思います。
トンネルに入った時から、その長さと速さに感謝の気持ちを感じながら。通り抜けるまでの時間を味わいたい。
7年間かけて、貫通させてくれた場所を、どれくらい早く通り抜けさせてくれるのか。
何だか、今の時代を生きているのも、同じように感じます。
コロナウィルスの影響により。暗いトンネルを掘りつづけている感じ。
油断すると、生命の危機にさらされてしまうけれど。いつか、このトンネルは素晴らしい景色を見ることが出来る場所へとつながってくれる。
2年ちょっとなんて序の口で。ありがたいのは、どんどん、良い環境を提供してくれるひとたちが、世の中にいっぱいいること。
だから、トンネルを掘りつづけるのも苦痛ではなく。素晴らしい景色が見られる日を心待ちにすることができる。
ちなみに今日は、1989年に東証の日経平均株価が算出開始以来の最高値である38,957.44円を記録した日だそうです。
昨日の終値は29,069.16円。1万円くらい安値だけれど。そのなかでも、日経平均に関わらない企業でも、努力して利益をあげている人たちがいます。
特に、ワクチンをつくっているバイオ関連の株は、完成するまでに時間もコストもかかるため。なかなか株価は上がらないけれど。
頑張っているのと、株価とは比例しないから。
たとえ赤字でも、未来のため。人のために、頑張っている存在に気がつくようにする。
数字という見た目ではなく、目にはみえない大切なもの。
みなさんのまわりにも、きっとあるはず。
今年もあとわずか。ひとつでも多く見つけられることを願っています。
それが、私たちの心も豊かにしてくれる種ですから。